gnvpu’s blog

システム部がお送りするたまに技術系なブログです

財務諸表ではまず、自己資本比率を見るのだ!!

この会社って取引して大丈夫かな?
既存の取引先なんだけど、このまま取引して大丈夫?って時にチェックするのが
貸借対照表・損益計算書・キャッシュフロー計算書を柱として成り立つ財務諸表。

って書くと、いきなり難しそう!!って思う人もいるかもしれないけど、
見るべき項目は実は少ない。
ポイントを押さえれば簡単!

例えば、
貸借対照表はある時点での会社の資産と負債の状況を表している。
つまり、ある時点での会社の健康状態。

損益計算書は、ある一定期間での会社の業績の状況を示している。
つまり、ある時点での成績表。

そして、キャッシュフロー計算書はある一定期間での現金の増減を活動ごとに示している。

財務諸表を「この会社大丈夫?」という、会社の健康状態をチェックするという意味であれば
貸借対照表はある時点での会社の健康状態を示し、損益計算書は一定期間での健康に対する成績表となり。
キャッシュフロー計算書は、一定期間での健康値の増減を示しているといえる。

そして、それぞれで見る値は、損益計算書であれば「経営安全率」、キャッシュフロー計算書では「自由資金比率」、貸借対照表では「自己資本比率」となる。
全部、○○率ってのを見るんだね。


自己資本比率とは、会社の資本中で自分達の資本がどれくらいあるか?というのを示しています。
ちなみに自分たちの資本じゃないやつ、他人資本っていうのは、銀行からの借入金などがあります。
一般的には自己資本比率が70%以上が理想的で、40%以上なら倒産しにくい企業といえます。

経営安全率とは、どれくらい売上が落ちも損益トントンで耐えられるか?という数値で、高いほど儲かっている会社と見ることができます。
例えば経営安全率が3%の場合、売り上げが3%落ちると損益が0になり、3%以上落ちると赤字になります。
マイナスの会社は当然アウトで、15%くらいは欲しい。ちなみに黒字会社の平均は大体、8%くらい。

自由資金比率は、利益が現金として残る割合であり、高いほど資金繰りが安定します。
つまり、自由資金比率が高い会社であれば、利益が自由に使えるお金として残りやすく、
借入金に頼らずに資金繰りのできる安定した会社になれます。

売り上げの金額は会社の規模により差がありますが、自由資金比率ならキャッシュの大きさに惑わされることなく、
会社の経営体質そのものが読みとれます。
自由資金比率は70%を超えると優良で普通の会社は40~69%くらい。
40%を下回ると注意が必要です。

ちなみに経営安全率が高いと、利益が増え、利益余剰金が大きくなり、自己資本が増加するので自己資本比率が上がります。
自由資金比率が大きいということは、つまり、負債や固定資産がコントロールされている状態となり、これは総資本が減少していることを示すので、
結果として自己資本比率が上がっていきます。

このように各財務諸表は自己資本比率へとつながっています。
経営安全率と自由資金比率が改善されると自己資本比率が上昇して、経営が安定する。
なので、指標を3つもみるのが面倒なら、最も簡単に算出できる自己資本比率にのみ着目すればよいのです。

つまり、つぶれにくい会社:自己資本比率の高い会社にするには
経営安全率と自由資金比率の改善が必要不可欠です。

経営安全率を高めるには損益計算書の限界利益を高めて、固定費をコントロールします。
すると、経常利益が上がるので、経営安全率が高まります。

自由資金比率を高めるには、キャッシュフロー計算において固定資産と売上債権、在庫のコントロールを行えば
フリーキャッシュフローが増え、自由資金比率が高まります。